Venezia Biennale  (2000)

 

the FLUID CITY / SUBWAY 2000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ベネチア ビエンナーレ (ベネチア市/イタリア)

会場:アルセナール地区の最初のホール

会期:2000年6月18日より10月29日まで

 

 

ベネチアビエンナーレは、2年ごとに「建築」と「アート」とが

交互に開かれる国際展覧会です。

ことし2000年は、「建築」の都市で、世界の多くの建築家が招待されて

展示を行っています。

会場は国際テーマ館とも呼べるアルセナール地区と、各国のパビリオンが並ぶ

ジャルディーニ地区に分かれています。この展示は、そのアルセナール地区を

入った最初の広間を使って行われています。

広さ約440平米、天井高6mの、広い空間です。

今回のキュレイタであるフクサス氏によって設定されたビエンナーレ全体テーマは、

city: less aesthetics, more ethics(都市・美学より倫理を)というものですが、

当方の展示では、これを、「どちらか一方ではなく、両方をかなえる道を探す」、

と解釈して、インスタレーションを行いました。

左右の両端にあるように思えることが、実は違うレイア(=平面)に載っていて、

そのレイアを重ねれば、両端にあったものを同じ位置に持ってくることが

できるのではないか。そうすれば、どちらか片方を選ばないと行けないという

脅迫観念から逃れて、もっと自由な世界をつくることができるのではないか。

そういう、レイアを重ねる方法を探そう、という、趣旨です。

 

「ファイバーウエイブII+」で囲まれた円形の空間に、

「地下鉄プロジェクト」の模型が浮かんでいます。

その下のモニタでは、「誘導都市」等の画像が並行して流れています。

「ファイバーウエイブII+」では、「フアイバーウエイブII」のレイアウトを

変えて内部空間をつくりました。東京のICCの時に開発した、

世界の都市の風をリアルタイムに再現するプログラムは、

ここでは用いていませんが、強弱のある風をつくりだす仕組みが働いています。

「ファイバーウエイブ」シリーズでは、かたちは、風が決めます。

設計者はすべてを決めるわけではありません。

しかし、空間は設計者の意図に従っています。

決めないのに、決まる。どちらか一方ではない、両方の重なり。

このしくみは、「地下鉄プロジェクト」にも共通です。

そこでは、コンピュータプログラムで建築を「発生」させる新しい試みが

実行されています。

生命体のように生まれ、さまざまな条件を解決しながら成長する建築体。

コンピュータプログラムは厳密な論理で組み立てられています。

しかしその一方、できあがる空間は、あいまいで複雑な存在です。

論理と気持ち、思考と感性、積み上げと直感、決めることと決めないこと、

そんな、両極端にあると思えるようなことを重ねあわせて、

ひとつの建築空間にすること。

これは、「誘導都市」プロジェクトで追求してきた考え方の、実施版です。

外側のフアイバーウエイブII+と、内側のプロジェクト、その両者は、

こうした考え方を共にあらわしているのです。