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発生設計/「INDUCTION DESIGN」第3期:
そこで、ここでは、継続研究をしている「INDUCTION DESIGN」の次の過程を開発しようとした。(プログラムは完成していない)
それは「なにがいいかを決めないで、いいものを得る」というマジックのような方法である。
そのしくみは、次のようなプロセスをとる。
1- 設計者が複数のスケッチを描き、それに自己採点をしてプログラムに渡す。
2- プログラムはそこから設計者の意図を推測してより高い評価を得られる
(と予想される)スケッチを提示する。
3- それに設計者がまた採点をしてプログラムに渡す。
4- これを繰り返すと、いつか「いいもの」が得られる。
こう記すと簡単そうだが、これを有効にこなすプログラムの開発は容易ではない。
このプログラムの鍵は、何がいいものなのか、という定義をしないことにある。
「いいもの、の定義はできないが、いいものは見分けられる」、という状態のもとで、いいもの、をつくりだす、という点に、新しさがある。
このしくみは、「INDUCTION DESIGN」の世界初の実施版である「地下鉄大江戸線飯田橋駅」の「ウエブ フレーム」でも試みたが、その部分のプログラムは完全ではなかった。
今回は開発の目的を、この部分に絞っている。
たとえば、学生の課題を見せられて、いいか悪いかはすぐ分かる。しかし、では、「いいものとはどういうものですか」、と聞かれると、「いいものとはこういうことだよ」、とはっきり答えるのは難しい。
いいもの、の条件を並べることはできるが、並べた条件を守ってもいいものになるとは限らない。「いいと思えるものが、いいものなのだ」、と言うしかない。
「これがいいものだ」、という定義ができるなら、それを生み出すプログラムはつくれるが、なにがいいのかがあいまいなままでは、プログラムはできない。
そこで、「いいものの定義はできない」、という事実から始まって、できるための方法を得よう、とするのがこのプログラムである。
まず、あいまいなものを解く、という点から、ニューラルネットとGAを用いたプログラムをつくった。これは経済産業省のITプロジェクト「未踏ソフトウエア開発事業」の一環として行われた。
その能力はまだ十分ではなかったので、さらに能力の高いものをAIを機軸にして現在も開発中である。
全体の不在/部分の規則が全体をつくる:
波の曲面は、グラフィック処理ではなく実際の立体とした。
5M×約2MのGRCパネルをユニットとし、5M@の構造体に直接取り付けた。
内壁にも仕上げはなく、一枚で外壁と内壁になる。外壁面には自浄性塗装が施される。
このスクリーンの周囲は立ち落とされたように扱われている。これはこの面はさらに広がって行くことを示している。
どこまでも広がる大きな流体面を、たまたま、あるサイズで四角く切り取ったものが、このスクリーンとなったという設定。
その意味で、ここには部分を生成する法則はあるが、全体を規定する規則はない。
個々の波を生む部分の規則だけで、全体が生成されている。
ここに、部分はあるが、全体はない。
規則的でない規則/均一カーテンウオールではなく
そして、ここにはカーテンウオールのような規則性はない。
しかし、ランダムでもない。
多様性を許容した規則性。それは矛盾ではなく、実行可能なことが示される。
GRCは型から複製される。コスト上、型の数は限られるため、ユニットのバリエーション数には限界がある。
また当然ながら、隣接するユニットは立体的に連続した形状でなければならず、適当に組み合わせを変えて並べるわけにはいかない。
限られたバリエーションで繰り返しにならないような変化を生むため、
反転して接続できる回帰性のある形状を使い、組み合わせのシミュレーションが繰り返された。(この過程もプログラム化しようとしたが、間に合っていない)
ここでは、有限個の「パネル型」と有限個の「開口型」の掛け算で、繰り返しの見つからない多様性を得ている。
視覚的触覚/タクタイル
その壁面には、つやつやと濡れたような感触を求めた。
見ているだけで触っているような感覚を持つこと。生物の肌のような触感。
見るということは、眼で相手を触ることかもしれない。
プログラムではすくいとれない、手と眼の関係。
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