JELLY FISH (1990) 光の天秤/海の浮力
この敷地は、陸と海との接するところにあった。 異なったものの接触の方法を捜し、同じもののふたつの姿の鏡像のような対称性を抽出し、そして二分法の向こう側のどちらでもないものへと向かう道をみつけること、それはどのプロジェクトにも共通することである。
ここでは、住宅の機能を、二種に分けている。ひとつは、「漂うもの」であり、もうひとつは「それ以外のもの」である。
「漂うもの」には、ベッドとちいさなプールが属する。ベッドは睡眠という時間の中を、そしてプールは流体という空間の中を漂うための装置である。
このふたつだけを残して、「それ以外のもの」はすべて地上の一直線上に並べられた。 それはインゴットのような基壇をかたちづくる。 その上に、ベッドとプールが載せられる。 日々の活動を閉じこめた基壇は、その上の両端に置かれたふたつの半透明な部屋という光の容器のなかの、重力の違いを測定する天秤のように、冷たく輝いている。
[JELLY FISH-2]
[JELLY FISH-3]